愛月ひかるの退団と共にヅカオタを卒業する

宝塚をにわかで10年以上追ってきて、一旦ここで卒業する節目として思い出ダイジェストを残しておきます
誰かに読ませるつもりの文ではないですが、私は同担の他人の好きを読むの好きなので

1.宝塚との出会い

岡山に生まれ、宝塚を聞いたこともないまま育ち、関西の大学に進学。
コンビニに置いてある真飛聖の「相棒」のチラシが気になり、何も知らないまま持ち帰る。

寮で同室になった先輩が宝塚好きのミュージカル部で、彩輝直の「エリザベート」のDVDを見せてくれて瀬奈じゅんのファンになる。
本屋で宝塚GRAPHを発見して手に取るが、ちょうど瀬奈じゅん退団特集…

そこからは、大学の図書館に唯一置いてあった姿月あさとの「砂漠の黒薔薇」のビデオを見たり、ニコ動で細切れの動画を漁ったり、画像を集めたりしていました。

ようやく劇場に見に行ったのは水夏希の「ソルフェリーノの夜明け」。
水さんがジャンケンで出す手を間違えた回!
その後は最初に先輩から刷り込まれたエリザベートの公演だけ必死でチケットを取り、東宝エリザベートでとうとう生の瀬奈じゅんシシィも見ました。

地元に戻った多趣味金欠オタクにとって劇場での鑑賞はハードルが高く 、身近な情報源として毎月のように宝塚GRAPHをチェックする日々を続けました。あの雑誌めちゃくちゃありがたいよね…

ヅカオタといえば、転がり落ちれば数ヵ月で沼の底まで到達する人の少なくない、地獄のイメージがあるというか
私のように贔屓のスターや組すらなく、演目ひとつを追いながらこんな長期間ちゃぷちゃぷしているオタクはなかなか少ない場所よね。

花組エリザベートを見て、宙組エリザベートを見て、チケットの取れなかった月組エリザベートは朝からチケット売場に並んで、豆粒のような珠城りょうを見ました。

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2.愛月ひかるが気になってゆく

私の中の転機みたいなものは、関西行く予定ついでに確認したら当日券を普通に売ってた、朝夏まなとの「王妃の館」。
一人で行って帰りながら、めちゃ面白かったな、真風イケ帆はああいうの似合いすぎだろ、水さんに雰囲気似てるけど苦労人似合うんよな…朝夏まなとの下にあれがいるの、いいよな…と色々感想が出て…

この辺りでなぜか「愛月ひかる、好きだな」と思い始める

見たのはヒゲのおじさん役とヅラのおじさん役だけだし、それが特別よかったという気持ちは実はまだ、そんなになかった
この時点で8割くらい顔ファンです
(残りの2割は声)

実家から「不滅の棘」のために鈍行で往復し、まだよく知らないのに夢に出てきたりしました。
こ、恋だ~~~~~

しかし宝塚を外からぼんやり好きで数年経つ今、彼女をこの先どう応援したらいいのかわからず
Twitterで「お茶会ってどうやって行くんだろう…」と呟いたところ

「ご案内できます」とフォロー外から声をかけていただきました

ヅカオタってこういうところほんとすごいよな!!!!

ということで、人生初めてのジェンヌのお茶会に行って来ました。
何がすごいって素の顔なんて全然知らなかった愛月ひかるのお茶会の姿、小悪魔おねぇさんなんですよ

え、どタイプやんけ

私すげぇ、顔で選んでこんな中身も好きな人引き当てることある!?

そこからはチケットの案内をしてもらって劇場に行くこともあったし、これまでになく宝塚を見ていたと思います。
一公演で2回見れれば多い方、くらいの頻度ではあるけども。
ライビュって貧乏人にとって本当にありがたい文化だね。

当時3番手でライバルがめちゃくちゃ多いこの世代にハラハラしながらも、彼女が羽根を背負う日をみんな夢見ていたよね…
専科行きになったときのお茶会に参加して、何でこんなに前向きなこと言わなきゃいけないんだろうって悲しくなったりもしました。

ベルばらは悩みに悩んで「台詞があるほうがいいかな…」とティボルト回のチケットを取ったら、Twitterのトレンドに「愛ちゃんの死」が2回も上がっていて、悔しくて地団駄を踏みました。

ティボルトもよかったわ!!
くっそ!!

なんでライビュもティボルト回なん!!!

3.推すべき人を見つけられた

この辺りから、顔とか声とか性格ではない、彼女のスターとしての魅力に落ちていきました。
指先まで情熱が詰まったスターになってしまった。
すべての所作が洗練されている。

私が見始めた頃は、絶対にここまで完成してはなかったと思う。
宝塚についてにわかの域にいるだろう私にでもわかる、明らかな進化だった。
「トップになってほしい」という願望は、「これがトップにならないわけがない」というワクワクした確信に変わっていました。

「柳生忍法帖」千秋楽はライビュで見ました。
隣のおじさんがずっと喋っていたので一幕のあと喋らないようにお願いしたら、二幕で号泣しはじめた私の顔を心配そうに覗き込んだあと一言も喋らなかった

なんで…
なんでこんなにすごい演技ができて、美しくて、愛されてて、宝塚を愛している人が、一番大きな羽根を背負って手を振ってるところ、見れなかったんだろ

千秋楽で「男役に完成はありません」って言ってる彼女を見ながら「あなた完成してるじゃん」と思っていたけど、ディナーショーでロミジュリの歌を歌うとこ見て「こんな成熟したロミオいねぇな」と思ってしまった。
多分、トップは完成してからなるものじゃないんだな。
というのは理解できたけど、完成するまでトップにしなかったのは劇団じゃねぇか

宝塚を退団してぐっすり寝た愛月ひかるが始めたインスタを見て、私はまたひっくり返りました。
お、女の子に戻るのうっま…

この人が何しても好きじゃん私
(一瞬で写真を壁紙に設定する)

あのさ
演技力とかカッコよさとか色気とか、何でもあるのは知ってるし全部好きだけど、私がたまんなかったのは「エル・アルコン」のルミナスだったよ
だってかわいいんだこの人
笑ったときかわいいんだ。
笑ってて、ずっと笑っててください。

宝塚を10年見てたのは、この人を待ってたんだと思う

これからも宝塚の動向はチェックすると思うけど、
私は愛月ひかるという人の動向を追ってくオタクになると思います。
ただそれだけ。

この人と出会わせてくれてありがとう、宝塚。

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